本当に必要なものって何?
タイトルリンク先の表題が全てを物語ってますな。
『事業仕分けが奪った日本力───未来への扉を閉ざされた科学技術』。
こういう、実際には目に見えない技術的な部分を、無駄と切り捨てていいものか?
目に見える結果(成果の品)が無ければ駄目なのか?
技術者が、精魂込めて行ったことを無駄にしていいのか?
なんでそんな話が気になったかと言えば。これである。
『はやぶさ、地球への帰還軌道に乗る!』
艱難辛苦を乗り越え、あの『はやぶさ』が地球へと戻ってくる軌道へ乗れたというのだ。
イオンエンジンによる推進実験と長期連続稼動実験と地球スイングバイに成功し、微小な重力しか発生しない小惑星への自律的な接近飛行制御にも成功、小惑星の科学観測も成功している。数々起こったトラブルを、見事な対処で乗り切り、今、まさに目的を果たそうとしているのだ。
これほどに、喜ばしい事はない。
だが、彼らは言う『500メートル程度の小惑星の画像に数百億円の価値を見出すことは難しい』。戻ってきたとしても小惑星の資料がカプセルに無ければ失敗と断じる。
それは否、断じて否である。
はやぶさの目的は、工学実験探査機のテストケースであり、その活動の全てが宇宙開発の礎となるものなのだ。
実際、はやぶさは、その殆どをクリアし十二分に役目を果たしてる。
例えサンプル採取ができていなかったとしても、私はこれを無駄などとは絶対思わない。
そんなわけで、今日もこの動画を見て、はやぶさと技術者を空に向かって労うのだった。